平屋のメリット・デメリット
「平屋って、なんで人気なの?」
最近1階建ての平屋がひそかに人気なんだって。
そっかー!
掃除はラクだし、移動もラクだし、メンテもラクだし…
…ラクがいいのね。
おしゃれで使い勝手のいい
一階建ての住宅が増えています。
近年、地方を中心に平屋の一戸建て住宅の人気が高まっています。
以前は高齢者に人気があった平屋ですが、今はあえて住居として平屋を選ぶ若い層や、セカンドハウスや別荘として平屋を建てることも増えています。
そこで今回は、家の新築時に平屋を考える参考として、メリットとデメリットをまとめました。
平屋の5つのメリット
核家族化が進む現在、シニア層だけではなく、若い層にも人気が高まっている平屋の一戸建て住宅ですが、2階建てに比べてどのような魅力があるのでしょうか?
平屋の主なメリットを5つに分けてお伝えします。
1. 安全にラクに暮らせる
「バリアフリー設計とスムーズな動線」
平屋はすべての部屋が同じフロアにあって階段がないため、転倒・転落によるリスクが軽減。小さな子どもや高齢者も安心して暮らせます。また段差のないバリアフリー設計にしやすく、車椅子を使用する人がいる場合には介護の負担も軽くします。
さらに、平屋はワンフロアで生活が完結するため、家事動線がとてもスムーズです。洗濯物を干したり、食事の準備や掃除をする際に、上下階を移動する必要がないため、家事も楽になり、時短にもつながります。
2. コストパフォーマンスがいい
「メンテナンス費用・光熱費を抑えられる」
家は、美観や耐久性を保つために定期的なメンテナンスが必要になります。通常、屋根や外壁の点検や修繕には大きな負担がかかりますが、平屋の場合は2階建てに比べて全体が見渡しやすく手入れもしやすいです。外壁塗装などのリフォームの場合も大掛かりな足場を組む必要もなく、壁の面積が狭いため、塗装にかかる費用を抑えられる場合もあります。
また、水回りは老朽化などにより修繕が必要になることが多い場所ですが、平屋はシンプルな構造のためメンテナンスや修繕費用も比較的安くすむことも多いです。
さらに、平屋は光熱費も抑えやすいと言われています。
ワンフロアの場合は空調効率がいいため、冷暖房の効きがよく、無駄なエネルギーを節約できます。
3. 安心・安全に暮らせる
「地震や台風に強い構造」
平屋は2階建てに比べて重心が低く、1階部分に2階の重さがかからないため、地震に強い構造と言われています。
高さが低く面積が広くなることで風の影響も受けにくいため、台風によるダメージも少なく済みます。
また、火災や地震などの災害が発生した場合も、全ての部屋から外へ避難しやすいというメリットもあります。
4. ゆったりとした空間をつくりやすい
「開放感のある空間や導線を確保」
平屋は高い天井にしたり間仕切りを少なくしたりすることで、広々とした開放感のある空間を演出できることも、人気の理由となっています。
2階がないため、小屋裏(屋根裏)を活用した空間作りが可能です。勾配のある天井にすることで、高さを生かした吹き抜けのあるリビングやダイニングを設置したり、屋根裏部屋やロフトを設置することで、収納や趣味の部屋、ベッドスペースとして活用できます。
また、平屋は建物の構造が安定しているため、柱や壁の少ない広々とした空間や大きな窓をつくりやすくなります。間仕切りを少なくすることで、さらに広々とした空間を作ることが可能となります。
廊下が少なく広い空間は、自然と導線もコンパクトになり、暮らしやすさもアップします。
さらに、平屋は屋根形状もシンプルなため、太陽光発電システムや雨水タンクを設置しやすいという点も魅力です。
5. 家族のコミュニケーションが取りやすい
「家族の気配を感じられる間取り」
平屋は家族全員が同じフロアで生活するため、自然とコミュニケーションが増えます。リビングやキッチン、和室など、家族が集まる空間から各部屋がつながっている間取りにしやすいのも特徴です。
部屋と部屋の距離が近く、家族の気配を感じられるため、子どもの様子や介護を必要とする方の様子も把握しやすく、異変を感じた時もすぐ駆けつけられるのもメリットです。
お互いの様子を目で確認しやすいため、会話が生まれやすく、家族の絆を深めることができます。
平屋の5つのデメリット
平屋には多くのメリットがありますが、使う環境や条件によってはデメリットとなる場合もあります。ここでは主なデメリットを5つまとめました。
1. 広い敷地が必要
平屋を建てる場合、2階建てや3階建ての家と同じ延床面積を確保するためには、広い土地が必要となります。そのため、土地から購入する場合は費用が高くなるというデメリットがあります。
特に、都市部や住宅密集地など土地の価格が高い地域では、広い土地を確保することが難しく、平屋ではある程度の床面積を確保することが難しい場合があります。
そのため地方では、のびのびとした暮らしを求めて移住した人が広い土地を購入し、ゆとりある平屋を建てるといったケースが増えています。
2. 建築費用が高くなることがある
平屋は同じ延床面積を2階建てにした場合と比べると、建物の敷地面積が広くなり、屋根や基礎の面積も大きくなるため、建築費用が高くなる傾向があります。
平屋の場合は2階までの大掛かりな足場が必要ないうえに、2階のトイレや洗面台などが不要になるため、2階建てよりも建築費も安くなると思われがちなのですが、実際は屋根材や基礎コンクリートなどの材料費や作業費が増加するため、坪単価にすると2階建てよりも高くなるということが多いようです。
3.日当たりや風通しが確保しにくい
平屋は建物全体が低いため、周辺の建物や地形によっては、日当たりや風通しが確保しにくい場合があります。特に、密集した住宅地や、隣接して高い建物がある場合は注意が必要です。
対策としては、建物の配置や窓の位置、大きさを工夫したり、天窓を設置したりすることで、日当たりや風通しをよくすることができます。
また、屋根へ太陽光パネルを設置する場合は、日が当たらず思うように発電できないということにならないように、設置場所や角度も考慮する必要があります。平屋は屋根が低いため、パネルへの光の反射が他の家での視界に入りやすく、トラブルになることも考えられるので注意が必要です。
4. 外からの視線が気になる
平家は2階建てと比べて建物が低いため、外部からの視線が気になる場合があります。特に、道路に面した立地の場合や、周囲に高い建物がある場合は、プライバシーを確保するための対策が必要です。
たとえば、道路側に建物を建てて庭側は見えないような配置にしたり、塀や垣根の設置や植栽の配置、窓に目隠しをつけるなど、外部からの視界を遮る工夫が必要です。
5 防犯:防災面での配慮が必要
平屋は全ての部屋が1階にあり、窓などの開口部が多く高さがないため、窓やドアからの侵入が容易になる可能性があります。
防犯対策として、セキュリティシステムの導入や人感センサー付きライトの設置、踏むと音の出る砂利を敷く、窓に防犯ガラスや複数の鍵をつけるなど複数の対策をしておくことが、防犯に繋がります。
また、高い塀で覆ってしまうのではなく、ある程度敷地内が見えるような状態にしておくことも、狙われにくくなるポイントです。
低い土地や河川沿いの敷地に平屋を建てる場合には、防災面でのリスクも考えられます。
もし床上浸水したら家全体が被害を受けてしまいますし、いざという時に上の階に逃げる「垂直避難」ができないため、早めの行動が必要になります。
平屋を新築する際に
気をつけるべき5つのポイント
上記のようなデメリットに対する対策など、平屋の家を新築する際に、あらかじめ注意すべきこと5つにまとめました。
1. 敷地・土地選び:広さ、日当たり、周辺環境を考慮
平屋は2階建てと比べて広い敷地が必要となるため、十分な広さの土地を選ぶことが重要です。また、日当たりや風通し、周辺環境なども考慮し、快適に暮らせる場所を選びましょう。
2. 間取り:動線、採光、プライバシーを意識
平屋はワンフロアで生活するため、家族の動線や採光、プライバシーを意識した間取りの設計が重要です。特に、敷地が狭く周辺に高い建物がある場合は、明るさの確保も考慮しましょう。家作りには、現在の好みだけではなく、家族の生活スタイルや将来の変化を見据えた設計も大切です。
また、外からの視界を考慮した外構の整備も計画に入れておくと安心です。窓からの景観も考えながら、フェンスや植栽を考えるのもよいでしょう。
3. 防犯対策:セキュリティ対策
平屋は生活空間がすべて1階にあるため、2階建てと比べて防犯対策をよりしっかりと行う必要があります。窓や玄関のピッキングしにくい鍵の設置はもちろん、防犯カメラやセンサーライトなど防犯グッズの設置もあると安心です。
4. 水害対策:浸水リスクを考慮
平屋は建物全体が低いため、豪雨や河川の氾濫などの水害が発生した場合、家の全部が浸水被害を受けるリスクが高くなります。
新しく土地を購入する場合はハザードマップを確認し、リスクがある場所は避けるのが賢明ですが、もしそのような場所に建てたい場合は、必要に応じて基礎の嵩上げや土盛り、家具などの防水対策などが必要です。
5. 専門家への相談:地元の業者にアドバイスをもらう
平屋は構造がシンプルな分、自分たちの好みや希望を取り入れやすい場合もあります。とはいえ、将来的な使い勝手など、経験豊富な建築士や工務店に相談することも重要です。特に、地域の風土や気候に詳しい地元の業者であれば、より的確なアドバイスを受けることができます。
地元の業者に相談するメリット
- 地域の特性や気候に合わせたアドバイスを受けられる
- 地元の法令や規制に関する最新情報を知っている
- 災害に強い家づくりをサポートしてくれる
- 信頼できる職人や業者を紹介してくれる
- アフターフォローも相談しやすく、対応にも時間がかからない
平屋を新築する際は、上記のポイントを参考に、自分のライフスタイルや家族の状況に合わせて、検討しましょう。
また、土地選びや家の設備なども地元の業者に相談することで、より安心で暮らしやすい平屋の家を建てることができるでしょう。
平屋はこんな方におすすめ
平家は、バリアフリーや開放感、家族とのコミュニケーションのしやすさなど、様々なメリットを持つ住まい。特に、下記のような場合には、平屋の良さを実感していただけると思います。
- 小さなお子様がいるご家族
→段差がなく、安全に遊べる空間で、親子のコミュニケーションも取りやすい - 高齢者の方や介護が必要な方がいる
→バリアフリー設計ができ、災害時の避難経路も確保しやすい - 家族との時間を大切にしたい方
→ワンフロアで家族がつながりやすい - 開放感のある空間で暮らしたい方
→広々としたリビングや、大きな窓から景色を楽しめる - メンテナンスの手間を省きたい方
→屋根や外壁の高さが低いため、メンテナンスや掃除がしやすい。またメンテナンス費用も抑えられる - ガーデニング・菜園・バーベキューなどを楽しみたい方
→庭やテラスにすぐに出られる窓や扉を、どの部屋にも設置できる
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