薪ストーブのメリット・デメリット「薪ストーブはなぜ人気?」

薪ストーブのメリットとデメリットを比較!
(設置費用やランニングコストについて)

炎の揺らぎとやわらかな暖かさに、心も体も癒される薪ストーブ。暖房器具としての機能だけではなく、独特の雰囲気を演出してくれるインテリアとしても存在感を発揮してくれます。かつては別荘や山小屋など、特別な場所でしか見られなかった薪ストーブですが、近年は市街地の一般住宅でも薪ストーブが見られるようになりました。

そこで今回は、今後薪ストーブの設置を考えている方のために、薪ストーブのメリット・デメリットを比較し、その人気の理由をまとめました。

また、薪ストーブがよく似合う家として人気の、ログハウスについてもお伝えします。

ミコちゃん

こんなリビング、あこがれちゃうなぁ

ミツオくん

そうだね。
ログハウスとか、薪ストーブとか
すごくいい雰囲気だけど…
でも、薪ストーブって
いろいろ大変なことも多いみたいだよ

ミコちゃん

大変でも素敵だからいいんだもん!

「薪ストーブ」の5つのメリット

【薪ストーブのある暮らし】
「メリット」と「デメリット」を比較しました!

【メリット1】
インテリア性が高く、おしゃれな雰囲気に

薪ストーブは、暖房目的以外にも、おしゃれなインテリアとしてお部屋の雰囲気づくりにひと役買ってくれるというメリットがあります。

リゾート地にある別荘や、山小屋というイメージが強いのですが、現在ではデザインも豊富で、レトロな物からモダンなものまで、和洋問わず、お部屋の雰囲気や好みに合わせて選ぶこともできます。

その独特の存在感により、薪ストーブがあるだけでお部屋の印象がワンランクアップし、個性的な印象を与えてくれるのが大きな魅力の一つです。

【メリット2】
リラックスした気分を味わえる

薪ストーブにはリラックス効果があると言われています。

その理由は、薪ストーブの炎の揺らめきやパチパチとはぜる音にあります。

人は程よい規則性と不規則性を繰り返す自然現象に対して、無意識に癒されることが科学的に証明されています。例えば、小鳥のさえずりや風で木が揺れる音、木漏れ日などにもそういった効果があります。

このため、火の動きや音をぼんやりと見たり聞いたりすることで、気分が落ち着いてリラックスするのです。薪ストーブは、身体を暖めるだけでなく、日常生活の中で心が安らげる空間と時間を作ってくれます。

【メリット3】
料理を楽しめる

薪ストーブの火や熱を利用して、料理が楽しめることもメリットです。

天板の上で鍋料理を作っている様子を、テレビで見た事がある方も多いのではないでしょうか。お肉が柔らかくなるまでコトコト煮込んだり、炉内でピザやローストチキンを焼いたりすることが可能なタイプもあります。

普段の料理はもちろん、お湯を沸かすこともできるので、お茶の時間にも便利です。薪ストーブが置いてあるリビングで、家族と団らんしながら煮込み料理の香りが漂ってくるのは、ほっこりとした気持ちになりますね。

【メリット4】
暖房の光熱費がかからない

薪ストーブは薪を燃料とするため、他の暖房器具のように電気やガス、灯油の費用はかかりません。また、調理にも薪ストーブを利用すれば、コンロの使用時間を減らせるため、さらに光熱費が節約できます。

薪を地域の森林組合や貯木場などから無料で入手することが可能なら、ほとんど燃料費はかからないということになります。

木を運んだり、切ったり薪割りしたり、といった労を惜しまなければ、ランニングコストはかなり抑えることができます。

【メリット5】
災害時にも使える

電気やガスを必要としない薪ストーブは、災害時に電気やガスが止まった場合にも役立ちます。

薪と火さえあれば暖を取ることができ、料理を作って暖かい料理を食べることもできます。また、夜間には灯りとしても活用できます。

薪ストーブを使えるということは、災害時の安心感につながります。

「薪ストーブ」の3つのデメリット

薪ストーブのデメリットを知っておくことも大切です。

事前にデメリットを知ることで、薪ストーブで後悔しない方法や使用前に必要な準備などを把握できます。

【デメリット1】
初期費用がかかる

薪ストーブは、エアコンなどの一般的な暖房器具と比べて、設置時の初期費用が高いことが多いです。

ストーブ本体の価格は、ホームセンターでは10万〜15万ほどで購入することも可能ですが、欧米メーカーの専門店ともなると50万〜100万円以上と大きく変動します。これは薪ストーブ本体のみの価格で、この他に煙突や炉台などの部材費用と設置工事費用がかかります。

ストーブ本体の性能やデザインにこだわったり、ストーブ周りの壁やインテリア、雑貨までこだわると、トータル100~200万円以上にもなることも。

初期費用は、薪ストーブの機種や必要な部材、設置場所の工事費用によって大きく異なるため、どこまでこだわるのか、じっくり検討して決めることが重要です。

【デメリット2】
メンテナンスの手間や費用がかかる

薪ストーブは、煙突掃除や灰の片付けなど、定期的なメンテナンスが必要です。

煙突掃除はシーズンごとに行い、中に溜まったススやタールを取り除きます。これを怠ると、ススやタールにより煙突が詰まり排煙が悪化するだけでなく、最悪の場合、煙の逆流が生じる可能性があります。また、溜まったススに引火して、火災の原因となることも考えられます。

煙突掃除は屋根に登ったりと危険が伴う作業があるため、専門業者に依頼することも一つの選択肢です。一般的には1~3万円程度です。

シーズンの始まる前には、煙突の掃除と、ストーブ本体や煙突、設置個所周辺のメンテナンスも定期的に行う必要があります。

また日々の作業として、灰の片付けも行う必要があります。灰はある程度残しておくことで炉を保護しますが、溜まりすぎた灰は取り出して処分します。灰の処分は地域によって異なるため、自治体の指示に従い適切に処理しましょう。

薪ストーブにかかる費用 

【デメリット3】
薪の調達が大変。保管場所も必要

薪ストーブには、薪の調達に手間とコストがかかる上に、保管場所を確保しなくてはいけない、といったデメリットもあります。

1シーズンで使う薪を保管しておくだけではなく、切った木ははすぐには使えないので、半年~1年以上乾燥させておく必要もあるため、結構なスペースが必要になります。

薪の調達には、購入する方法と無償で入手する方法があります。

薪を買う

購入する場合は、ホームセンターや薪販売店、森林組合などを活用します。森林組合では、間伐材を比較的安価に購入できることがあります。既に割られた薪が販売されている場合もありますが、原木を購入する場合には自分で割ることになります。

一般的な住宅で、1日に使う薪の量は割った薪でだいたい2~3束、地域や購入場所によって価格に差はありますが、1日1000~1500円程度になります。

たとえば、ひと冬に5か月使う場合には15~22万円。できた薪を購入する場合はほかの暖房器具より燃料費としては割高になってしまいます。

薪を無料で手に入れる

ランニングコストが高い、とはいうものの、地方では労を惜しまなければ無料で薪を手に入れることも可能です。

河川敷整備や街路樹伐採などをしている方にお願いすると、伐採した木をいただけることがあります。
整備や伐採で発生した木材は、処分にお金がかかることから、無料配布している場合もありますので、河川事務所や地域の整備局、貯木場などのサイトを調査してみると良いでしょう。

山林の手入れを手伝うことで、木を切り出して分け合うといった活動をしている、薪ストーブ愛好家のグループなどもあります。

また、近隣の人から庭木の手入れで生じた端材を分けてもらえるか尋ねてみるのも一つの手段です。

同じく薪ストーブを所有している近所の方に、どのように薪を調達しているのか尋ねてみるのも良いでしょう。地域特有のおすすめの調達方法が聞けるかもしれません。

お得な情報を得るためには、普段からアンテナを張っておくことが大切です。

薪ストーブが人気の理由とは?

他の暖房器具と比べて、何かと手間や費用がかかる薪ストーブですが、新たに生活に取り入れようと考える方はむしろ増えています。

それは、薪ストーブにはデメリットさえも楽しめる魅力があるからです。

ここでは、薪ストーブの人気の理由について、実際の暮らしに焦点を当てて紹介します。

【人気の理由1】
生活の中で満足感や達成感が得られる

薪ストーブを使い始めてみても、初めは上手くいかないこともあります。

薪の調達や保管方法、火のおこし方、灰の片付けや掃除など、これまで経験のない作業ばかりです。ですが、時には失敗しながら知識や経験を積んでいき、思い通りにできるようになった時の満足感や達成感は、とても大きいものです。

手間がかかり大変だと思う反面、使い続けることで薪ストーブに愛着が湧いてきます。

また、薪ストーブを使った生活には危険も伴います。

火の扱いはもちろん、薪割りの斧の扱いも注意しなくてはいけません。何度も挑戦し、試行錯誤することで、斧の正しい使い方やお手入れの方法などが身につきます。自分の成長を実感できる心地よさも得られるはずです。

【人気の理由2】
丁寧な暮らしや自然への意識が高まる

「薪は人を三度暖める」という言葉があります。

一度目は薪を割ったり運んだりして、身体を動かすことで暖まる。二度目は薪を燃やして暖まる。三度目は薪を使った料理で暖まる。

つまり、薪ストーブのある暮らしは、人の体も心も暖めてくれるという意味です。

薪ストーブは、薪をくべてから部屋が暖まるまでに時間がかかったり、途中で新しく薪をくべたりといった手間がかかる暖房器具です。

ですが、身体を動かして準備をすれば、寒い冬に暖かい恩恵を得られます。火を使った料理が美味しければ、さらに新しい料理にチャレンジしたくなるでしょう。

初めはコンビニのピザを焼いただけだったのが、それがあまりにも美味しくてパン作りに目覚めたという方もいます。

薪ストーブは、のどかで丁寧な暮らしのヒントや、自然への意識を与えてくれるアイテムというわけです。

【人気の理由3】
ログハウスと相性が良い

薪ストーブはログハウスと相性が良く、アウトドア志向の人や、別荘を建てたい人や地方移住者にも人気です。

北の国々から広まったログハウスですが、北欧やカナダなどでも伝統的に薪ストーブが使われてきました。ログハウスを建てる際に、最初から薪ストーブを設置することを決めている人も多いです。そのため、ログハウスメーカーによっては、初めから設備として薪ストーブが用意されているものもあります。

また、ログハウスに使用される木材は熱を蓄える性質を持っています。そのおかげで一度部屋全体を暖めれば、薪ストーブを消した後も暖かさを維持できます。

ログハウスと薪ストーブの組み合わせは、機能的にはもちろん、インテリア性も高いその存在感と、木薪ストーブのある暮らしそのものにも憧れている人が多いのですね。

信州・長野県でのログハウスの相談はこちら →

まとめ

薪ストーブには、リラックス効果が期待できるだけでなく、独特の雰囲気を作り出すインテリア性や、光熱費削減や災害時での有効活用など、様々なメリットがあります。

しかし、その反面、初期費用が高いことやメンテナンスの手間がかかることなどのデメリットも存在します。薪ストーブを設置する際にはデメリットを把握し、その上でどう対策するのか考えておくことが重要です。

また、ログハウスと薪ストーブは雰囲気的にも相性抜群なので、あこがれている方も多いですね。

もし別荘や地方移住などでログハウスの建設を考えているのであれば、安全面や性能面だけでなく、その環境にあった設置方法などの相談にも乗ってくれる、地元の専門業者に依頼することをおすすめします。

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Posted by unite_blog01