知らないと損する!?「セカンドハウス」と「別荘」の違い
「第2の家を持ちたい人、必見!」
ふだんは便利な駅前で暮らして、
週末は森の中の別荘でのんびり…なーんて
うちもセカンドハウスがあったらいいなぁ~
ははは…第2の家ねぇ
ところでミコちゃんは
別荘とセカンドハウスの違いって知ってる?
え?単に呼び方の違いじゃないの?
「セカンドハウス」と「別荘」の違いとは?
一般的に「第2の家」の意味として使われる「別荘」と「セカンドハウス」ですが、実は明確な違いがあることをご存じでしょうか?
特に近年「自分らしい生き方をしたい」という人に注目されている「2拠点居住」の視点から見た「セカンドハウス」は、まさに日常的に暮らすためのもう一つの家ですね。
一方、別荘はこれまでのイメージ通り、休暇や余暇などの際に単発的に使う「楽しみのために訪れる家」です。
しかし実は、それ以外にも「別荘」と「セカンドハウス」は税制上の違いがあり、知らなければ損をしてしまうこともあります。
今回はこの二つについて、その定義と具体的な活用方法の違い、それぞれのメリットと、セカンドハウスの税金の軽減措置についてお伝えします。
セカンドハウスとは?
定義:居住用財産として認められる、生活のために使用する家(最低でも月1回以上滞在する家)
特徴:住居として見なされ、税制上の優遇措置が受けられる
例:「通勤を便利にするために平日過ごす、自宅以外の職場近くの住居」
「趣味や子育て、介護など、何らかの理由で自宅以外に定期的に通う住居」
別荘とは?
定義:娯楽目的で所有する家(不定期に滞在。主に休暇を過ごすためのもの)
特徴:使い方は自由だが、税制上の優遇措置はない
例:「夏休みに過ごす避暑地の家」「週末に時々訪れるコテージ」
セカンドハウスと別荘の比較
項目 | セカンドハウス | 別荘 |
---|---|---|
定義 | 居住用財産 | 娯楽保養用住宅 |
使用目的 | 特定の人が日常生活に使用 | 休暇などの娯楽・保養 |
法律上の扱い | 居住用 | 非居住用 |
税制上の優遇措置 | 固定資産税・都市計画税・不動産取得税の軽減措置を受けられる場合がある | 受けられない |
住宅ローン | 住居なので住宅ローンの審査が通りやすい | 条件が厳しく、ローン組めない場合も多い |
賃貸 | 賃貸物件として貸し出すことが可能(ローン支払い中は不可) | 別荘地の場合、使用条件により難しい場合がある |
「別荘」と「セカンドハウス」の
メリットを比較
セカンドハウスのメリット
別荘と比較すると、主に3つのメリットがあります。
項目 | メリット |
---|---|
税制優遇がある | 固定資産税・都市計画税・不動産取得税の軽減措置を受けられる場合がある |
住宅ローンが組める | 「居住用財産」なので審査が通りやすい |
理想のライフスタイルを実現 | 日常生活の利便性の向上や、ライフスタイルの充実が実現。将来的には、利用方法の変更も可能。 |
1、税制優遇がある
住宅での税制優遇とは「不動産取得税」や「固定資産税」「都市計画税」など、家にかかる税金に対して、優遇措置が取られているもの。
セカンドハウスとして申請することで、「居住用財産」として認められるので、税金に関しての優遇措置が受けられます。
※ただし「最低でも毎月1日以上、居住目的で使用すること」など、「居住用財産」としての条件を満たしていないと認定してもらえないので注意が必要。
2、住宅ローンが組める
別荘のような「娯楽目的」ではなく、あくまでも「居住用財産」なので審査が通りやすく、住宅ローンが組める可能性が高くなります。
近年では、各銀行でのセカンドハウスローンや、フラット35では一般の住宅と同じ金利で借りられるなど、使える金融機関も増えています。
3、理想のライフスタイルを実現できる
「通勤・通学のために平日に過ごす家」や「趣味のために毎週休暇に遊びに行く家」など、自宅以外の住居を持つことで、日常生活の利便性が上がったり、通勤へのストレスが減ったり、ライフスタイルの充実につながることは、大きなメリットです。
また、将来的に移住を考えたり、利用価値の高い物件なら資産として子どもへ相続・譲渡や賃貸物件にするなど、利用方法を柔軟に考えることもできます。
※ただし、住宅ローン返済中は基本的に賃貸にはできません。
別荘のメリット
セカンドハウスと比較すると、主に3つのメリットがあります。
項目 | メリット |
---|---|
自由度の高い利用 | 居住用といった縛りがないため、滞在期間や利用頻度は自由 |
非日常な環境でのリフレッシュ効果 | 日常生活から離れて、自然や趣味を存分に楽しめる環境で過ごすことで、心身をリフレッシュできる |
管理体制が充実 | 別荘地区の場合、管理人が常駐していることが多い。防犯や防災、環境整備の心配がなく、長期不在でも安心 |
1、自由度の高い利用方法
セカンドハウスのように認定を受ける必要がないため、もちろん滞在期間や頻度の条件はありません。好きな時に好きな時間だけ使うことができます。
また、長期間使わない場合は、貸別荘や賃貸物件として貸し出すことも可能ですが、管理会社が運営する別荘地区の場合、賃貸や民泊が制限されている場合もあります。
2、趣味の楽しみ・リフレッシュ効果
別荘は好きな場所に建てることができますが、一般的には日常生活では味わえない楽しみや環境を求めて取得されます。そのため、例えば高原や山林などの避暑地や海沿いのリゾート地など、自然の豊かな「別荘地区」に建てられることが多いです。
休暇などでそういった環境の場所に滞在することで、日常を忘れて趣味に没頭できたり、気分をリフレッシュさせたりすることができます。
3、別荘地区では管理体制が充実
「別荘地区」には多くの場合、管理会社の管理人がおり、管理棟などに普段から常駐していたり、定期的な見回りや環境整備をしています。管理費の徴収はありますが、その分、防犯や防災対策を行ったり、草刈りや秋の落ち葉の片付け、冬の除雪も行ってくれるため、長期不在でも安心です。
セカンドハウスか、別荘か
第2の家を選ぶ3つのポイント
セカンドハウスにも別荘にもそれぞれメリットがありますが、それぞれどんな人に向いているのでしょうか?
第2の家を決めるための3つのポイントをまとめました。
1、利便性や周辺環境など
目的と満足度を考える
セカンドハウスはあくまで「居住用財産」が摘要される家のこと。
利用頻度も月1回以上必要になるので、「通勤・通学が楽になる」「普段のライフスタイルの中で活用できる」など、目的に合わせて場所を選ぶことが必要になってきます。
その一方、別荘は「日常生活から離れてリフレッシュしたい」という「非日常の生活」を求めていることがほとんど。
そこには利便性も大事ですが、それ以上に滞在時の満足度を確保するための「周辺環境」が重要となるでしょう。
例えば、長野県・信州エリアには首都圏から新幹線や車で2〜3時間程度で通える上に、豊かな自然に加えて暮らしやすい環境があるので、移住や2拠点居住の場所として人気です。
また、別荘地・避暑地として有名な軽井沢は、一般の人にはなかなか手が出せないほど地価が高騰してはいますが、首都圏から新幹線で1時間余りで通える利便性もあり、ステイタスとしての満足度を求める人には魅力的な場所ですね。
2、滞在期間・不在期間の長さを考える
セカンドハウスは条件として「最低でも毎月1日以上、居住目的で使用すること」という規定があるので、基本的には前回の訪問から1ヶ月以内に再度滞在する必要があります。
また、月に1回来たとしても、家を使わない時間が長ければ長いほど、防犯面が気になったり雑草や落ち葉などの環境の整備も大変になります。
定期的に人が入ると家自体の傷みも抑えられ、修繕費も手間も少なく済み、家も長持ちすることになるので、セカンドハウスとして頻繁に使うことは長期的に見てもメリットがあります。
一方、別荘なら滞在期間も自由なので、長期不在にしていても法律上問題はありません。
ただ、家は長期間放置していると痛みが早くなると言われます。
「別荘地区」内なら管理人もいるので家周辺の環境整備は安心ですし、留守中の家の管理も、オプションで引き受けてくれる場合もあります。
軽井沢などの有名な別荘地には別荘管理・サービス業者も多いので、長期不在の場合や滞在前には業者に環境整備や滞在準備も依頼することができます。
3、税金や家の予算だけではなく
目的やライフスタイルに合わせて考える
土地や建物などの不動産を取得すると、別荘、セカンドハウスを問わず、取得した時に支払わなければならない税金と、毎年納付しなければならない税金があります。
日常的に使用する「第2の家」の場合、セカンドハウスとして申請が認められると、一般の住居と同じ税金の軽減措置を受けられますが、別荘は贅沢品であるため、軽減措置はありません。
とはいうものの、税制優遇を受けるためにセカンドハウス申請することを目的に、自宅から遠方の家なのに無理をしてまで毎月通うというのは、交通費や自分の時間と労力を考えれば、かえって無駄なことかもしれません。
家の使用頻度や利用目的、求めるライフスタイルは人それぞれなので、税金の優遇措置の有無に限らず、家のメンテナンス費用や滞在費、交通費なども加味した上で、2拠点生活のためのセカンドハウを持つのか、楽しみのための別荘を持つのかを考えるべきでしょう。
セカンドハウスの税金の軽減措置について
セカンドハウスは、居住用財産として認められた場合、一般の住宅と同じ税金の優遇措置を受けられます。
もちろん、現在別荘として所有している家に月1回以上の頻度で訪れている場合は、セカンドハウスとして申請を行った方が節税になります。
セカンドハウスとして税制の特例を受けるためには、申請書とともに居住状況がわかる書類等の提出が必要となります。
納期や申請方法は都道府県ごとに異なることもあるため、メインとなる居住地(住民票のある場所)ではない場所にセカンドハウスを取得した場合は、まずはその管轄の各都道府県税事務所に問い合わせてみましょう。
住宅を取得した時に納付しなければならない税金
不動産取得税
土地の購入や住宅の新築時のみに課税される都道府県民税。土地、建物、それぞれに取得税が課税されます。通常「固定資産税評価額 × 4%」の所を住宅の軽減措置では「固定資産税評価額 × 3%」となり、認定長期優良住宅など一定の条件を満たす場合にはさらに軽減措置の対象となります。
通常、不動産を取得後半年〜一年後くらいに、都道府県税事務所から納税通知書が届きます。自治体によっては、その場所に住民票のない場合には不動産の登記後にセカンドハウスとしての申請案内が届くこともあります。
その他
軽減特例は適用されませんが、登録免許税、消費税も不動産取得時に課税されます。
毎年納付しなければならない税金
固定資産税
毎年1月1日の時点で現存する不動産(土地と建物)に対して課税される市町村民税です。
住宅の軽減措置は、住宅の建つ敷地について固定資産税が最大で1/6減額される「住宅用地特例」や、新築住宅の固定資産税額の1/2を減額する「新築住宅固定資産税軽減制度」があります。
都市計画税
都市計画事業や土地区画整理事業に使われる地方税で、別荘やセカンドハウスが「都市計画区域内」にある場合は納付義務があります。住宅の軽減措置では最大で1/3減額されます。
住民税
住民税とは都道府県民税と市区町村民税のことで、ライフラインなど生活に関わる部分に使われるための税金です。
一般的な住民税は、金額が一律の「均等割」と、所得に応じた「所得割」の合計額を納付しますが、住民票がない市町村にセカンドハウスや別荘がある場合は「均等割」のみ納付する義務があります。
地方へ「第2の家」を求める方へ
コロナ禍以降のリモートワークへの移行や、働き方改革への関心の高まりを背景に、自然豊かな環境での子育てをしたい人や、自分らしい暮らしをしたい人、リタイヤ後の楽しみを地方に求める人などに「地方移住」や「2拠点居住」が注目されています。
希望移住地の上位に常にランクインする長野県・信州エリアの中でも、首都圏から新幹線や車で2〜3時間程度で通える佐久・上田 東信エリアは、特に注目されているエリアです。
すぐ近くにあるアウトドアレジャーやスポーツのため施設や自然環境、豊かな自然に育まれた美味しい食材や外からの人を受け入れやすい土地柄などに加えて、そこそこ便利で暮らしやすいインフラや生活環境が整っており、移住や2拠点居住の場所として選ばれる理由となっています。
別荘か、セカンドハウスか、を考える時に、予算や利便性を考えることはもちろん大切ですが、その前にまずは、自分や家族はどんな暮らし方・生き方をしていきたいかを、ぜひじっくりと考えてみてください。
「地方移住」や「2拠点居住」が選択肢となった時は、ぜひその土地に詳しい「地元の相談相手」を見つけてください。
地方での土地の購入、家作りは、その土地や気候を知っている地元で実績のある業者がやっぱり安心です。
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