【子育て家族の地方移住】の
メリット・デメリット
地方での子育てって、実際どうなの?
近年、価値観の多様化により、自分らしい生き方や働き方を求めて地方へ移住する人が増えています。
都市部での生活や仕事が合わないと感じていた人たちや、心豊かな生き方を求める人たちのが増えたことに加え、コロナ禍によりテレワークが一般化したことで、地方への移住がより身近な選択肢となりました。
また、地方での就職や起業を支援する制度や、地方自治体が提供する住宅補助金なども、地方移住を後押ししています。
その中でも特に注目されているのが
「自然豊かな環境で子育てしたい」
「家族と過ごすの時間を大切にしたい」
という思いで地方移住を考える子育て世帯。
そこで今回は「子育てをする環境」という視点で、地方移住のメリット・デメリットをまとめました。
なにうれしそうに見てるの?
全力応援しようと思って、資料を集めてるんだ。
おやき作り体験とか、そば打ち体験とか…
【子育て世帯】地方移住の5つのメリット
- 自然に囲まれた環境で、豊かな体験ができる
- 豊かな心を育める教育環境がある
- 安全・安心な環境でのびのび暮らせる
- 物価や生活費が安くすみ、やりたいことに費用を使える
- 都会と比べて住宅価格が安いため、住宅を購入しやすくなる
1)自然に囲まれた環境で、豊かな体験ができる
地方には、都会にはない自然豊かな環境があります。日常的に子供たちが自然や生き物とふれ合い、五感で体得した体験や知識は、ネットや図鑑からでは得られない、子供の様々な能力を育むと言われています。
また、アウトドアレジャーやスポーツ、などを行える環境が身近にあるため、自然の中での家族レジャーも日常的に気軽に楽しめ、家族との絆も深まるでしょう。
2)豊かな心を育むことができる教育環境がある
地方には小規模な学校が多く、都会に比べて先生と生徒との距離が近いため、子供たち一人ひとりの個性や能力にあった教育を考えてくれる環境であることが多いです。
また、地域の文化や自然に触れ合うことを取り入れた授業も多く、都会では体験できない学びがあるのも魅力です。
例えば、自分たちで育てた野菜やお米を収穫し調理したり、地域の人から伝統工芸や行事などを学ぶことで、世の中のしくみや人との関わり方を自然と身につけることができます。
例えば長野県には、こんな教育環境があります。
■信州型自然保育「信州やまほいく」
自然保育とは、子どもの自由な遊びの中から得られる豊かな体験から、自主性や知力、体力を同時に高めることができるとされる保育・幼児教育。長野県には独自の認定制度があります。
信州やまほいく(長野県公式サイト)
https://www.pref.nagano.lg.jp/kodomo-katei/kyoiku/kodomo/shisaku/shizenhoiku-ninteiseido.html
■特色のある小中一貫校
義務教育9年間を一つの区切りと考える小中一貫校は、中1ギャップや不登校の減少や、異なる学年の子供との交流により、他者への思いやりの心や向上心が育まれるなどのメリットがあると言われており、全国で増え続けています。
長野県にも学習指導要領に基づいた教育を行う学校が複数あり、地域とつながる開けた学校として話題となっています。
(東信州の一貫校▶︎イエナプラン教育を実践する佐久穂町:大日向小中学校、個々の個性と体験を大切にする幼小中一貫校:軽井沢風越学園)
3)安全・安心な環境でのびのび暮らせる
空気がきれいで自然が身近にあり、ストレスのない環境での暮らしは、子供だけでなく大人にも良い影響を与えます。
また地方では、比較的治安が良く犯罪率が低いため、子供たちが安心して過ごせる環境であることが多いです。
これは、都会に比べて近隣の人々とのつながりが保たれ、安心できるコミュニティが形成されていることともつながってます。
地域住民同士が顔を合わせる機会も多く、家族以外の大人とのふれあいは、子供の柔軟な価値観の形成に良い刺激となるでしょう。
4)生活費が安くすみ、やりたいことに費用を使える
地方は一般的に、都会に比べて家賃や物価が安く、生活費を低く抑えることができます。
さらに、少子化対策のための出産・子育て支援制度が充実している自治体も多くあり、金銭的・精神的な負担が軽減することも多いです。
また、車での移動が中心となる地方では、都会での生活時に比べて付き合い上の飲み会や夜遊びをしなくなるため、多くの場合、遊興費が必要なくなります。
移住した人の中には、移住をきっかけに環境負荷や食の安全への関心が高まり、地域の人たちや家族で楽しみながら米や野菜を育てるなど、自給自足を目指すといったこともよくあります。地方での暮らしでは、お金をかけなくても楽しめることが多くあることに、日々気付かされます。
5)都会と比べて土地や住宅価格が安いため、家を購入しやすい
子供をのびのびとした環境で育てたいと考える場合、制約がある賃貸住宅よりは一軒家に住みたいと考える人が多いと思います。とはいえ、都会では庭付きの家なんて、普通のサラリーマンの収入ではなかなか手が出ません。
地方では、広い土地も家も、都会に比べると格段に安く手に入れることができます。都会では30坪もない狭い土地に建物と駐車場をギリギリまで作ってしまうことは普通ですが、土地の安い地方なら、ゆとりを持って広い土地も購入できます。
マイホームだけではなく、子供の遊び場やフラワーガーデンや家庭菜園、ドッグランなども作って楽しむこともできます。
住宅が安いだけではなく、今は子育て世帯が優遇される移住者向けの補助金制度を掲げている自治体も多く、さらに家を手に入れやすい環境になっているのも嬉しいですね。
また、中古物件も都会では考えられないほどの低価格で購入することも可能です。
移住者向けの補助金を使ってリフォームをしたり、楽しみながらセルフリノベーションに挑戦している人も増えています。
【子育て世帯】地方移住の5つのデメリット
- 就職や転職先が限られていて不安
- 交通網が整備されていないため、車がないと不便
- 少子化が進んでいる地域もあり同世代との交流が少ない
- 都会と比べて、医療・福祉サービスが充実していないことがある
- 都会と比べて文化イベントや娯楽施設が少ない
1)就職や転職先が限られていて不安
地方には都会に比べて企業や求人数が少なく、業界によっては転職や就職が難しいことがあります。また、賃金水準も都市に比べて低いため、これまでと同じ水準での給与を確保するのは難しい場合があります。
とはいうものの、地域によっては農業や製造業、観光業、福祉といった分野では人手不足なことも多く、仕事探し自体は難しいわけではありません。また、移住者のための空き家活用・起業のための補助金を利用して起業をする人も増えています。
一方で、都会への交通の便が良く、インターネット環境も整っていて在宅ワークが可能な会社や地域では、仕事や収入の確保が比較的容易になる場合があります。
例えば、長野県東部では(新幹線で1時間強、車で2時間半程度)首都圏へのアクセスが良く、通勤や2拠点居住などで、地方での暮らしと都会での仕事を両立することも可能です。
2)交通網が整備されていないため、車がないと不便
地方は公共のバスや電車などの交通網が整っていない場合があります。公共交通機関の本数が少なかったり、路線が整備されていなかったりする場合があります。
日常の買い物や通学・通勤手段、通院、レジャーにでかけるためにも、車がないと行動範囲が制限され、不便に感じる場面も多いでしょう。また車にかかる諸費用も、寒い地域では特に少ないものではありません。
もちろん、バスやタクシー会社と連携して交通弱者の送迎手段を確保している自治体も多いのですが、住む地域によっては「車は必須」という場所も少なくありません。
実際、子育て世帯では、車があった方が行動範囲も楽しみも広がるのは確かです。
3)少子化が進んでいる地域もあり、同世代との交流が少ない
地方の田舎では、少子化が進んでいる所は少なくありません。そのような地域で子育てをする場合、同世代の子育てファミリーが少ないため、子供同士の交流が制限される場合があります。
また、地域に子育て仲間が少なく、相談相手もいない環境では、育児に孤独を感じてしまうこともあります。
一方、地方でも行政が子育て支援を積極的に行っている自治体では、制度やサービスが充実しており、子育てがしやすい環境が整っている場合も多くあります。
保育園や幼稚園の利用料の減免、こども医療費の減免、子育て用品の貸し出し、子育て支援センターの設置など、子育て支援が充実している地域では、子育て仲間との交流も期待できます。
4)都会と比べて、医療・福祉サービスが充実していないことがある
地方によっては、都会に比べて医療環境や福祉環境が整っていない場合があります。専門的な医療機関が少なく、病気やケガをした場合には都市に比べて不便を感じることもあります。
子供連れの移住を考えた時は、医療制度や施設に関する情報や、いざというときの対策も考慮しておく必要があります。
5)都会と比べて文化イベントや娯楽施設が少ない
地方には都会に比べて文化的な施設やイベント、娯楽施設が少ない傾向があります。
子供たちに多様な文化に触れさせたい場合には、都会に比べて制限や不便さを感じてしまうことがあります。
一方、地方には都市部にはないコミュニティや地域の魅力があり、そこでの生活を楽しむ人たちが増えています。地方での生活は、都市部に比べて人とのつながりを大切にする文化が根付いていることが多く、地域のイベントや活動に参加することで、地域とのつながりを深め、魅力を発見することができます。
最近では、自治体が応募を募っている「地域おこし協力隊」や、移住した人や若い人たちが地域の人たちを巻き込んでイベントや店舗運営などを行い、移住者自身も楽しみながら地域の活性化に貢献している例も多くみられます。
「子育て家族の地方移住」メリット・デメリットまとめ
地方には都会にはない魅力があり、子育てに適した環境が整っていることが多いのですが、一方で都会に比べて制限や不便があることも覚えておく必要があります。
移住を検討する際には、自分たちのライフスタイルやニーズ、条件に合った地域を選び、メリット・デメリットをしっかりと比較検討して考えましょう。
地方への移住を実現するには、まずは小さなステップから始めることが大切です。
例えば、田舎の地域に旅行してみる、田舎での暮らしについての本を読む、短期滞在などで地域の人々とコミュニケーションを取ってみるなど、移住に関する知識を深めることから始めましょう。
暮らし始める前に、その地域での生活をイメージしてみることは大切です。そのためにも地域の文化、歴史、自然環境、そして地元の人々について知ることはとても重要です。
地元の情報を集めるには、現地の不動産業者や移住支援団体、地域の自治体や観光協会などから、移住や仕事探しに関する情報を集めましょう。
移住希望者向けの相談会やイベントを行っている自治体も多くあるので、ぜひ活用してみてください。
例えば、長野県ではこんな情報を発信しています。
■銀座NAGANO
https://www.ginza-nagano.jp/
移住交流・就職相談コーナー
https://www.ginza-nagano.jp/about/coworkingspace
■長野県 移住者向け空き家ポータルサイト
【楽園信州】補助金・支援制度について
https://rakuen-akiya.jp/assist/
移住のための補助金制度
■内閣府地方創生推進事務局公式サイト
起業支援金 + 移住支援金制度ページ
https://www.chisou.go.jp/sousei/shienkin_index.html
すぐ近くでアウトドアレジャーが楽しめるからー!
森の中の一軒家も憧れてたんだよね。
自然が近い。空気がきれい。人があたたかい。
信州・長野県へ移住しませんか?